理事長あいさつ

泉州地域は、かつて江戸時代に盛んに行われていた綿作と糸紡ぎを起源に繊維産業が発展し、幾多の変遷を経て多様な分業体制と、専門的な技術者が集う繊維産地へと変貌を遂げ、さらに戦後の激動期、これらの基盤を生かしつつ先人達のたゆまぬ努力により、全国主要ニット産地へと成長してきています。この地にあっては、暮らしの中にある身近な存在である繊維は、ニットを取り巻く環境そのものであり、このような豊かな環境の中で育まれた感性を持った個性豊かなニッター達が集い、連携・提携し合って、ファッション性に富んだニット製品を作り続け、アパレル業界からも高い信頼性を得ています。

今、私たちを取り巻く環境は決して楽観できるものではなく、景気や為替の動向、そして、海外からのニット製品の輸入動向に一喜一憂していますが、個性豊かな企業から生み出される泉州ニットは、多様な価値観のもと、成熟度をますます高める消費社会にあって、泉州ニットを手に取る消費者の方々の笑顔が得られるよう、日々心を込めてよりよい製品づくりに努めています。

ニット製品が日々のライフスタイルをより豊かに彩り、四季折々に愛されるような泉州ニットを、これからも皆様のもとに送り届けていきたいと思っています。

平成29年6月
泉州ニット協同組合
理事長 小門 利幸